ゆるゆりの話し

ここは歳納探偵事務所。

私は歳納京子。一応、この事務所の代表を務める私立探偵だ。
事務所に出ると、助手の赤座あかりが先に出勤していた。
「お茶とファンチ、どちらになさいますか?」
赤座君が私に尋ねた。
「コーヒーで」
「はい。。。」

さて、と新聞でも読もうと椅子に座ろうとした際に玄関のベルが鳴った。
応対しようと鍵を開けると向こうから勢い良く扉が開かれた。

「トシノウキョウコー!」
事務所に聞き慣れている叫び声が響いた。

「杉浦警部、朝からお元気で」
「元気も何も事件よ!」
難事件の際には警察に協力する場合もある。その窓口となっているのが杉浦警部だ。

「被害者は?」
「吉川ちなつ。13歳。今朝、部屋で倒れているのが家族により発見されたわ」
「発見時の状況は?」
「被害者は床で白目を剥いて倒れていたわ。窓は鍵がかかっていて、扉も内側から鍵がかかっていた」
「つまり…密室だったのか」
「そうね」
「現場を見せてもらおう。赤座君、一緒に来てくれ」

私は愛用のトゥメイトゥを羽織り現場へ向かった。
助手あかりわんわんだ~。

(続かない)